男性の私生活を見直してみよう

不妊治療は、女性だけが頑張ってするものではありません。
受精卵は卵子と精子が出会ってできるものです。
半分は男性由来のものです。ですので、男性も一緒に私生活を見直してもらう事が大事です。

精子の状態が悪くなる原因はライフスタイルの変化や食生活、過剰なストレスなど様々な要因によって引き起こされます。
精液検査の結果が良かった場合でも、妊活中は普段から食事や生活習慣に気を付けていただくことをおすすめします。
ついついしてしまっている日常の行動をチェックしていきましょう!

食生活

  • コンビニのお弁当やおにぎり、菓子パンを食べる
  • ファストフードをよく食べる
  • ケーキ、アイスクリーム、チョコレートが好き

上記の中で、当てはまるものがある方は注意です。
生クリームやマーガリンなどの食品には、精子の質を落とすトランス脂肪酸が多く含まれています。
ファストフードやスナック菓子には酸化した油や添加物が多く含まれており、体内で活性酸素を発生しやすく、増えすぎると細胞や精子を老化させてしまいます。
また、甘いものを摂りすぎると身体の中で糖化という現象が起こります。
一言でいうと『体の焦げ』です。体内で蓄積されると全身の老化が進行していきます。
糖化は生殖器にも影響があり精子の質の低下や奇形率に繋がり可能性があります。他にも肌のシミ、しわ、骨粗鬆症、血管の硬化、血栓の原因になったりもします。

また、東洋医学では甘いものが食べたくなるとき「脾」という消化・吸収に関わる臓器が弱っていると捉えます。
「脾」が弱っていると、やる気が出なかったり、やりたいことがあるのに動けないなどの症状が出ます。
そういったときは、サツマイモ・栗・ハチミツなどの自然な甘みから糖を摂り「脾」の機能を高めましょう!
依存性のある白砂糖を使ったお菓子などは出来るだけ避けるようにしましょう。

なるべく素材そのものでできたものを食べるように心がけて、女性が管理できない外食などはできるだけ選ぶ食べ物を注意してもらってください。

喫煙

喫煙は身体にとって良くないことはご存じだと思います。やはり、生殖機能にも悪影響をもたらします。
タバコはストレスの解消になると勘違いされている方もいるようですが、タバコを吸えば血流が悪くなります。血流が悪くなれば勃起力も落ち、妊娠力が低下してしまいます。
そして身体を酸化させてしまう活性酸素が増え、精子の質も落ちてしまうのです。
特に精子のDNAが喫煙により損傷することで、受精卵の発育不足や着床率の低下をまねき、流産を引き起こすといわれています。
また、今後子供を授かった後のことを考えると、そのまま喫煙し続けることは子供への影響も避けられません。
受動喫煙により女性への影響も与えてしまい、子宮内膜が薄くなる原因となったり、胎児の先天性異常やさまざまな病気につながったりもします。
喫煙をしている方は、今まで吸っていた量を半分に減らしてみたり、喫煙外来に頼ってみるのもひとつかもしれません。

アルコールの摂り過ぎ

アルコールを摂取すると、肝臓がアルコールを分解して体外に排出するために働き、本来優先すべき代謝や栄養貯蔵などが後回しになってしまいます。
肝臓のアルコール分解機能を使い過ぎると、肝臓が疲労し病気になったり、ED(勃起不全)を引き起こしてしまう可能性もあります。アルコール分解のあとに出るアセトアルデヒドにより精子を作る力が落ちるともいわれています。
そして麦や大麦が原料のビールやハイボールなどは、摂り過ぎると身体を冷やし血行不良を起こしてしまいます。

お酒を減らすことが苦痛になる場合

  1. 日本酒を熱燗にする
  2. 焼酎やウイスキーはお湯割りにする
  3. 白ワインよりも赤ワインを選ぶ

などに置き換えると、身体が冷えるのを防いでくれますよ。
ですが、いずれも摂り過ぎないように気を付けましょう。

東洋医学の考え方では「肝」に負担がかかるとイライラしやすかったり、爪にすじが入ったり、目がしょぼしょぼしたりします。そういった症状がある方は「肝」の負担が大きい可能性があります。しっかり休めてあげましょう。

運動不足または運動のしすぎ

「運動不足」
・普段からデスクワークなどで運動量が少ない
・お休みの日もあまり外へ出ない
「運動のしすぎ」
・歯を食いしばるほどのトレーニングをする
・長時間のランニングをする

など、運動不足や運動のしすぎにより「活性酸素」が溜まってしまいます。
「活性酸素」とは細胞を酸化させる力が非常に強い酸素です。正常な量だと細菌やウイルスの撃退をしてくれるのですが、運動不足・運動のしすぎ・喫煙・飲酒などで増えすぎてしまうと正常な細胞や遺伝子まで攻撃してしまいます。
つまり精子も酸化ストレスを受けてしまい、傷ついてしまいます。
精子が傷つくと運動率の低下やDNAの損傷が起こり、妊娠率の低下や流産率の増加につながることが分かっています。

運動は適度が大事です!以下のことを参考にしてみてください。
「運動不足の人」
・デスクワークの方は途中で歩き回ったりして同じ体勢でいることを減らす
・通勤時間を使って駅や会社、家までの道のりを歩く
・お休みの日にウォーキングをする

「運動しすぎている人」
・運動は毎日でもいいが、ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動にする
・強度の高い運動であれば必ず休息する日を作る

などを取り入れてもらうと、活性酸素の増えすぎを防いでくれます。

高熱によるダメージ

男性の生殖機能である「睾丸」は熱に弱いです。
元気な精子を育てるには、温度を上昇させず、酸素や栄養を運ぶ血流を阻害しないことが重要です。

  • ボクサータイプの下着は熱がこもりやすい
  • 長時間のサウナや入浴
  • 長時間の自転車運転
  • 膝の上でのPC作業

などは熱によるダメージや、圧迫による血流の妨げになるので避けましょう!

まとめ

いかがでしたか?
これらの食生活や生活習慣がなぜ良くないかという理由を知るだけでも、普段の意識に繋がると思います。
精子は自分の健康状態が顕著に反映しますので、妊活中はご夫婦共にできることから始めていきましょう!

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不妊治療専門 森ノ宮アクア鍼灸治療院
院長 松本茂文
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